視線

「渡邉省亭」展に行って来ました。今月パリで開催される日仏合同主催のジャポニズム2018に出展が決まった省亭作品。それに先駆けて、京橋の画廊で開催された企画展の最終日に、すべり込みセーフ。植物、鳥、魚、鼠、人。それぞれの生命感が、限られた色と筆数で描かれた作品は、その一枚一枚で短編が書けそうな世界観が拡がります。黒と白の濃淡だけで描かれたこの一枚は、「雪中松鴉」。雪の松にとまる鴉の眼差しの輝き。寒さに羽根を膨らませながらも、グイッとひねる首には力強さを感じます。太く、鋭い嘴。甘さの無い、野生の凄み。毎週月曜日にうちのゴミを荒らすカラスとは、だいぶ違います。(Photo by 私。本展は全作品写真撮影可でした)