雨安居

お寺での朗読会が始まる頃、ちょうど雨がやみました。境内にはアジサイ。鬱陶しいと疎まれる季節ですが、私はさほど嫌いじゃありません。以前参加した写経の講話で伺った話。4月から7月の長い雨期の間、印度の僧侶は室内にこもって座禅修行を行いました。それが「雨安居(うあんご)」。雨の降るその時期は、さまざまな生きものが地上に現れます。托鉢修行で外を歩き回るとその生きものを踏んでしまうかもしれません。無駄な殺生をしないがための、「雨安居」。私は、この話が大好き。梅雨の季節は、室内で朗読をお楽しみ下さい。