ガーゼ

マスク不足が続きます。1枚たりとも無駄遣いはできません。繰り返して使う、不織布マスク。それが出来るのは、ガーゼのおかげです。スケスケで頼りなげなのに、マスクと口の間にはさむと、ふわっと香るガーゼの匂いに、たちまち安心感。子どもの頃、赤チンやヨードチンキの塗られた無残なキズも、真っ白のガーゼでおおわれるや否や、ちちんぷいぷい、痛みが消えた。転んだ悔しさや敗北感も、ガーゼの匂いで和らぎました。

この危機で久しぶりに吸い込む、懐かしい匂い。マスクをつける度に、ふっと小学校の保健室を思い出します。